総合型選抜は「受験エリート」を選ぶ試験じゃない 11月の発表まで、本気の笑顔はお預け
- 美術大学.美大受験 .アート教育.アートの本質 .理論と実践 .自己表現 #自己ブランディング
目次
-
総合型選抜は「受験エリート」を選ぶ試験じゃない
-
答えのない場所に挑むための「クロッキー」
-
これは試験対策じゃない。「分厚い経験」を積むプロセスだ
-
11月の発表まで、本気の笑顔はお預け
1. 総合型選抜は「受験エリート」を選ぶ試験じゃない
総合型選抜入試に向けて、今まさにデッサンの前段階、スケッチやクロッキーの練習をひたすら重ねている受験生たち。
毎日手を真っ黒にして、スケッチブックと睨めっこしていることと思います。
でもね、そもそも総合型選抜入試って、ただデッサンが綺麗に描けるだけの「受験エリート」を選ぶ試験じゃないんですよ。
ここを勘違いしてはいけません。
与えられたモチーフをただ写真のように写し取る技術だけを競うなら、それは別の試験でいい。
大学側がこの入試で求めているのは、もっと泥臭くて、人間味のある部分です。
総合型選抜っていうのは、「そもそも答えのないところ」に挑んでいく姿勢を見る試験なんです。
正解の線が一本だけ用意されているわけじゃない。
自分なりの視点で対象をどう捉え、どう解釈し、それをどうやって自分の表現として提示できるか。
その思考の軌跡そのものが問われているんです。
だからこそ、綺麗にまとまっただけの優等生的な絵ではなく、試行錯誤の跡が見えるような、エネルギーのある線が評価されるんですよね。
2. 答えのない場所に挑むための「クロッキー」
だからこそ、今みんながやっているクロッキーの練習はものすごく重要になってきます。
クロッキーって、じっくり時間をかけて形を直していくデッサンとは違って、数分、あるいは数十秒という短い時間で対象の本質を掴み取らなきゃいけない。
迷っている暇なんてないんです。対象の骨格、重心、そしてその瞬間にまとっている空気感。
それを一瞬で感じ取り、紙に叩きつける。これは、答えのない場所に対して「自分はこう見た!」と宣言する訓練でもあります。
長崎絵画教室でも、日々の指導の中でこの「見る力」を徹底的に鍛えることを大切にしています。
ただ表面をなぞるのではなく、対象の構造を理解し、自分のフィルターを通して出力する。
このクロッキーの積み重ねこそが、いざという時の判断力や、作品に宿る説得力を生み出していくんです。
3. これは試験対策じゃない。「分厚い経験」を積むプロセスだ
今やっていることは、単なる「試験対策」という薄っぺらいものじゃありません。
これをやれば絶対に受かるというマニュアルなんて存在しない世界に挑もうとしているんですから。
日々のクロッキー、友人との講評、上手くいかなくて悔し涙を流したこと。
そのすべてが、これから美術の世界で生きていくための「分厚い経験」になっていきます。
試験の日にポンと良い絵が描けるわけじゃない。
それまでにどれだけ手を動かし、どれだけ目を養い、どれだけ分厚い経験の層を自分の中に蓄積できたか。
それが本番の真っ白な紙に向かった時、無意識の線となって現れるんです。
今の時期、周りと比べて焦る気持ちは痛いほど分かります。自分の線が信じられなくなって、立ち止まりたくなる日もあるでしょう。
でも、その葛藤すらも経験の厚みになる。答えがないからこそ、挑みがいがあるってもんです。
4. 11月の発表まで、本気の笑顔はお預け
分厚い分厚い経験をつけて、ようやく受験というスタートラインに立つことができます。
でも、総合型選抜入試の確実な合否が分かるのは、11月の発表です。
だから、本気の笑顔を見せるのはその時までお預け。今はまだ気を抜く時じゃありません。
「やりきった」と満足するのは、結果の通知を受け取ってからで十分です。最後まで泥臭く、自分の限界を超えて経験を積み重ねていきましょう。
11月に最高の笑顔で報告に来てくれるのを、楽しみに待ってますよ。
気を抜かずに、さあ、今日もスケッチブックを開こう!
